坂林和重の技術士試験コラム
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筆記試験で最後の1行まで解答を書けない理由(知識不足と思い込む誤解)。
みなさんは、3枚以内に記述しなさいという問題のときに3枚記述していますか?
最後のページが空白になる人が多くいます。最後の1~2行まで記述するのが、合格の必須条件です。
きょうは、筆記試験で論文が指定枚数記述できない理由について話してみます。
多くの人が、解答を書けないのは、知識不足だと誤解しています。
最後の1行まで記述できない本当の理由は、大きく分けて3つあります。
1、受験部門の選択が正しくない。
一つ目は、受験部門の選択が正しくない場合です。
技術士試験は、皆さんが自分で受験部門と選択科目を決めて受験しています。決めた理由は、「自分は、この分野の専門家」と判断したからです。
作問委員は、専門家であれば解答できる問題を出題しています。ですが解答できないということは、受験部門の選択を間違えた可能性があります。
間違える例としては、建設部門の「電力土木」を選択すべき人が、「森林土木」や「農業土木」で受験するような選択です。あるいは、環境部門で受験すべきなのに、建設環境で受験する選択です。
皆さん「自分は、間違えていない」と思っているかもしれませんが、10人に1~2人の割合で間違えている人がいます。
2、問題を正しく理解してない。
二つ目は、問題を正しく理解してない場合です。
皆さんの専門分野を質問しているのに、自分の分野と理解できてない場合、難解な問題となります。例えば、「あなたの専門分野における地震災害と地盤について知るところを述べなさい」の問題です。
この問題を建設部門の問題と考えて別の受験部門の人が解答しようとした場合、極めて難解な問題になります。書く事が無くて空白で解答用紙を提出してしまいます。
問題文で「あなたの専門分野」と限定してあるので、解答を自分の専門分野に限定します。あなたの専門分野で設備設置したときなどあると思います。その時の検討内容など書けば記述可能となります。
3、いきなり解答を書き始める場合。
三つ目は、記述内容を検討せずに解答を書き始める場合です。
記述内容を検討せずに問題を読んで、すぐに解答を書き始める人が多くいます。このような人は、記述内容にまとまりがなく、記述量も未検討ですので、後半に書く事がなくなってきます。結論を意識しながら記述していますので、論文途中で結論を書いてしまいます。思わず結論を書いてしまい、記述終了にしてしまうのです。
この場合の対策は、問題を読んでから解答を書き始めるまでに30分間以上の構想検討を行います。じっくりと考えてから解答を書けば、記述不足になることがありません。
では、一発合格を目指して頑張りましょう。