坂林和重の技術士試験コラム
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技術士試験の合格に、専門知識をいま以上の高度にする必要無し。
毎年JESのセミナーに受講申込みされる人の約3割の人が、「私の専門と同じ講師はいますか?」と質問してきます。
質問してくるのは、「専門の技術的指導をしてほしい」や「同じ専門家でないと私の技術を理解できない」と考えていると思います。
気持ちは理解できます。しかし、この考えは、合格を目的にするのに的を得ていません。次に説明してみます。
1、「専門の技術的指導をしてほしい」について
みなさんは、受験する「専門とする事項」についてプロです。なぜなら毎月給与というお金をいただいて、専門性を発揮しているからです。技術士試験は、そのプロがすでに得ている知識で十分合格できます。逆にプロが知らない知識は、技術士試験に出ません。
このように書くと次の反論が出るかもしれません。「でも実際の試験では、解答用紙1枚どころか、1~2行しか書く知識が無い」という反論です。それでも私(坂林)は、「技術士試験は、プロである今のあなたの専門知識で十分合格できる」と申し上げます。
あなたが解答用紙に1~2行しか書けない原因は、専門知識が無いからでありません。(受験部門を選定ミスしている場合は除きます)
解答が書けない理由は、いま蓄えている専門知識が、技術士試験向けに整理されてないからです。いま持っている知識を技術士試験向けに整理すると解答が、解答用紙1枚分を機械的に書けてしまうのです。
この機械的に解答が書けるのが、合格のコツの神髄です。
2、「同じ専門家でないと私の技術を理解できない」について
この考えも改めた方が良いです。技術士試験は、合否判定で技術士業務のできると判定された人間が合格します。技術士業務とは、技術コンサルタントです。技術コンサルタントを受ける相手は、客先の経営者や役員です。
客先の経営者や役員が理解できる論文を書ける技術者が、技術士業務のできる技術者です。
すなわち、専門知識を豊富に持った技術者しか理解できない解答を書く技術者は、技術士試験で不合格なのです。高度な事をだれもが理解できるように書く人が、技術士試験で合格できるのです。
高度で「難解」な解答を書くのが、高級技術者と誤解しないようにしてください。相手に専門知識を要求するのが、不合格の原因です。
では、一発合格を目指して頑張りましょう。